夢を見た。
白い着物を着た彼の頭にあの幽霊がつける白い布をつけてあげる夢だった。
(なんのコスプレですか、これ)
(足のないヤツです)
間の抜けた質問をする私に、いつもより少し力の抜けた笑いをとともに答えてくれた。意識が覚醒しきってしまうと、彼の声が消えてしまいそうな気がして、私は布団の中で無理矢理目を瞑る。きつくきつく閉じたのに、それでも瞼の隙間からこらえきれなかった涙がにじんだ。
「……嘘つきだなあ」
それ、コスプレじゃなくて本物じゃないですか、東雲さん。
Fin
20091110tue.re:u
20081226fri.w

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